パーキンソン病への取り組み

パーキンソン病の入院リハビリテーション

パーキンソン病の入院リハビリテーション

パーキンソン病は時間の経過とともに、症状が変化していくため、その時々に合わせたリハビリが必要です。しかし、「どんなリハビリをしたらいいかわからない」、「一人では十分な運動ができない」、「長期間の入院は難しい」といった方が多いのが現状です。

近年では、パーキンソン病の方を対象とした入院による短期間の集中的リハビリテーションの効果が報告されています。当院でもパーキンソン病の方への短期間の入院による集中的なリハビリテーションを提供しています(医師の判断に基づき、週1回の外来リハビリテーションをおすすめする場合もあります)。

パーキンソン病の治療には薬物療法と積極的なリハビリテーションが重要です。
抗パーキンソン薬の内服量の変化

4週間の集中的なリハビリテーションを行うことで、抗パーキンソン薬の服薬量を減らすことができたと報告されています。

※リハビリの効果には個人差があります。

(参照)
Frazzitta G, et al. Effectiveness of intensive inpatient rehabilitation treatment on disease progression in parkinsonian patients: a randomized controlled trial with 1-year follow-up. Neurorehabil Neural Repair.2012
より一部改変して引用

当院で行うパーキンソン病の短期集中入院リハビリテーション

対象となる方 比較的軽症のパーキンソン病(Hoehn & Yahr 3期まで)の方で、on時(調子の良い時)に安定して歩くことができ、精神的に安定されている方を対象にしています。
期間 4週間程度を目安としています。
頻度 6~7日/週、1~2時間/日程度(体調に合わせて実施します)
プログラム

それぞれの患者様の特性に合わせたプログラムを組み合わせ、実施します。
 

(例)

  • 身体を柔らかくし、姿勢を調整するための上下肢・体幹のストレッチング
  • 身体の基礎的な力を改善する筋力増強運動

  • 動きにくさ(すくみ)の種類の評価とその対処法の練習
  • 日常生活の中での動きを良くし、転倒を防ぐ練習

  • 外部の手掛かり刺激(external cue)を利用した運動や歩行練習
  • 自宅で行える自主練習や運動の紹介・指導
  • 適切な歩行補助具や自助具の選定・紹介
  • 自宅の住環境の評価と、改修相談 など

(※ 紹介しているものは一部であり、すべての方にすべてを実施するわけではありません)

ストレッチ

ストレッチ

バランス練習

バランス練習

歩行練習

歩行練習

お問い合わせ

まずは当院の地域医療連携室までお問い合わせください。
TEL:0745-71-6688
・パーキンソン病のかかりつけ医の診療情報提供書と内服の状況のわかるもの(お薬手帳など)を持参してください。
・入院中はかかりつけ医の薬内容を継続します。
・原則、入院前に当院で神経内科医の診察を受けていただきます。